M&Aをした結果、上手く行かない確率がとても高いこと
買収した企業のほうに時間を取られ、中小企業の稼ぐ力の一番の源である社長の精力が削がれてしまうこと
実際に私たちが仕事で携わった経験で言うと、M&Aの成功例が少ないということはたしかです。
収益力がある事業でも買収する価格が高すぎますし、当然、高買いすれば儲からないわけです。
まず、貸借対照表を精査してみると(デューデリと言います)、不良資産の塊というケースが少なくありません。
買い手側が儲かっており、儲けるだけの経営能力があったとしても、関連の業界や違う地域で同じような力が発揮できるかどうか、
社長の代わりに買収先に乗り込んでいって経営できる幹部がいるのかは、また別の話です。
M&Aで無理に買ったために、本業の会社までおかしくなっている事例は珍しくありません。
会計事務所は過去の数値を見て、かつ恐る恐る慎重に将来を予測するのに対して、経営者の方は明るい面に目を向け、プラス思考で未来を見て事業を組み立てていくという性格の差でしょう。
リスクがあることが分かっていても実行するのが経営というものでしょうから、頑張ってくださいと言うしかありません。
でも、できればマイナス思考の会計事務所にも相談してください。
絶対、損にはならないはずです。